良質な中古車選び【第3回】ブレーキ点検編

初回のエンジン点検編では乗り方次第で中古車の状態は大きく変わるとお伝えしました。今回のブレーキも前オーナーの乗り方で変わってきますが、ブレーキはそれほど大きな金額をかけなくても正常に修理する事ができます。

しかし、ブレーキはとても重要な安全装置です。金額が高い安いではなく、しっかり整備して安心して乗れる状態にすることが大事です。

購入前にブレーキを確認して不安を取り除きましょう。

 

ブレーキを点検して安全な車を買う

ブレーキを踏む力によって車はゆっくり止まるかすぐに止まるか違いがあります。ただ止まればいいのではなく、その時の状況に応じて安全に止めます。

安全に車を止めるには多くの部品やセンサーを使用していますが、その内のどれが故障しても性能は十分に発揮できません。すべてのブレーキ関連が正常な車を探すのが重要です。

 

ブレーキの場所

ブレーキの構成部品

  • ブレーキペダル
  • ブレーキマスター
  • ブレーキオイル
  • ディスクキャリパー
  • ディスクパッド
  • ディスクローター
  • 車速センサー
  • ABSユニット

主な装置はこれだけですが、衝突防止ブレーキシステム車ではフロントガラスのレーダーやカメラを走行状態を把握しているコンピューターと連動させ、前方障害物、車線離脱を感知してブレーキタイミングを最良にしています。

衝突安全ブレーキは異常があれば警告灯が点灯するので、コンピューター診断気があればすぐにわかりますが、その他の基本的なブレーキ装置は機械的な部分が多いので、目視や感覚の点検が必要になります。

しかし、目視や感覚の判断でしたら少し知識をつければ素人でもわかります。まずは構成部品の場所を把握してください。

①ブレーキペダル ②ディスクキャリパー、パッド、ローター ③ブレーキマスター、ブレーキオイル ④車速センサー、ABSセンサー

  1. ブレーキペダル: 運転席足元
  2. キャリパー、パッド、ローター: ホイール内側
  3. ブレーキマスター、オイル: エンジンルームFガラス付近
  4. 車速、ABSセンサー: ホイール内側

ブレーキ装置

 

実際にブレーキを踏んで確かめる

まずはエンジンを始動せずにブレーキを踏みます。3、4回ほど踏むとペダルが固くなり奥まで踏み込めなくなればブレーキマスターバックの内圧保持機能は正常です。

次にエンジンを始動し、ブレーキを踏みます。すぐにペダルが柔らかくなり、奥まで踏み込めれば、マスターバックの倍力装置は正常です。この2つのチェックでマスターバックが正常かどうか判断できます。

次はエンジン始動後にブレーキを踏み続けます。ある程度奥までペダルが入った後、止まれば正常です。ペダルがゆっくりと奥まで入って床についてしまうようですとブレーキオイルがどこからか漏れている可能性があります。

最後に走行テストです。速度50km程度で普通にブレーキを踏んで停車させます。その時にブレーキペダルの煽り(ペダルがフワフワ跳ね返る)、ハンドルが小刻みに揺れる、車体がガタガタ揺れるなどを確認します。

いずれかの症状を感じましたら、ブレーキローターが変形している可能性があります。

 

ブレーキの音を聞く

停車中にブレーキを踏んでキコキコと音がする時は、ペダルの油切れです。ペダルの支点部分に潤滑剤を塗れば消えます。

走行中にブレーキを踏んでキーという音はブレーキパッドが少なくなっています。ゴーという音はブレーキパッドが磨耗しすぎてローターが削れている可能性もあります。

キーと言う音は大気の湿度や乾燥が原因で発生することもありますので、注意が必要です。走り始めの1、2分で音が消える場合は湿度が原因なので問題ありません。

ブレーキパッドが少ないとブレーキを踏んでいなくても音が出ます。低速走行中やハンドルを切って曲がるときなど、タイヤの近くから音が出ます。

ブレーキの音はキーやシャーです。ギコギコやゴトゴトなどはダンパーなどの足回り箇所の異常になります。

ブレーキパッド

ブレーキパッド

 

ブレーキオイルをチェック

ブレーキタンクのMAX付近まで入っていれば大丈夫です。ROW付近でしたらブレーキパッドが少ないか、漏れているかどちかです。

エンジンを始動してブレーキを踏み続けて、じわじわと床までペダルが近付いていかなければ漏れではなく、ブレーキパッドの消耗です。

色は新品でも緑、青、黄色、透明、茶色など数色ありますので、色での判断は出来ません。しかし、白く濁っているのは空気や水分を含んでいる可能性があるので、交換した方がいいです。

ブレーキタンク

 

 

ブレーキローターを見る

ブレーキ

ローターにラインが入っているがこの程度なら問題ない

ブレーキ

これくらい綺麗なローターが理想

ホイールのすき間からローターを見ますが、歪みや変形は見ても分かりません。

ここでは削れを見ます。ローターの表面(ブレーキパッドが当たる面)は磨かれたように綺麗ですが、ブレーキパッドがの異常で削れてる(表面がザラザラ)場合があります。

ローターが削れていても正常に作動しますので普通に乗ることができますが、ブレーキパッドの消費がかなり早くなります。

 

ブレーキの点検 まとめ

アジャスターボルトブレーキホース電動パーキングブレーキ

ブレーキの点検にしてもエンジンの点検にしても基本はメーター内の警告灯を見る所から始めます。ブレーキに関係する警告灯はサイドブレーキ、ABS、TRCです。

メーターにブレーキ関係の警告灯が点灯していなければ電子制御されているセンサー系は正常です。逆に点灯していれば、点灯の原因となってる箇所を購入前に直してもらうだけです。

後は、先ほどご説明したように実際にブレーキ操作して音や感覚、見た目で判断しますが、納車前に分解整備するお店で中古車を購入すれば、すべてプロの目で見てもらえます。

しかし、中古車は車のどの部分も中古です。すべて新品にすれば安心ですが、それでは車体本体価格が高くなり中古車を購入するメリットがありません。

中古車販売店も利益を出さなければなりませんので、ブレーキが多少異常でも検査基準を満たしていて安全上問題が無いと整備士が判断すれば修理せずに納車される事もあります。

そうなると被害を受けるのは車の知識がない人です。購入時は色々なサイトで情報収集するか車に詳しい人に立ち会ってもらうなど、少しでも車の知識をつけてリスクを回避してください。

 

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