【CVTの挙動実測解析】故障を判定ノア ZRR80W:DSU制御(ロックアップ)と変速比の相関データ(0-70km/h)

【shapro国家整備士 監修】この記事には広告が含まれます


車種・型式ノア ZRR80W
走行距離98,000km
AT油温80℃
外気温/天候20℃/曇り
路面状態平坦アスファルト

ノアのCVT故障はソレノイドバルブの故障で低速時にガクガク振動するケースと何も不具合は感じないが、エンジン警告灯を点灯させるケースと異音があります。

中でも異音は軽い故障の方ですが、どれもCVT本体を交換しなければならない高額修理になります。

ここでCVTデータと駆動力曲線を参考にCVTの劣化を調べてみて下さい。

 

 

以下は実測値ですが、変速比だけ「プライマリプーリー÷セカンダリプーリー」で計算した数値を入力しました。

走行性能曲線図を作成して余裕駆動力と実変速比を比較してみて下さい。

 

 

ロックアップと変速比の関係 スロースタート

CVTデータモニタ ノア アクセル弱

アクセル開度30%はかなりゆっくりした走りです。40%が平均的で、50%は強めの加速をイメージして下さい。

スロースタートでは時速13km時点の早い段階ですでにロックアップしています。

ロックアップするとエンジントルクがCVTに効率良く伝達されるので燃費が良いです。

スタートだけアクセル開度を低めにしてトルクコンバーターを早めにロックアップさせて、少し速度が上がってからアクセルを踏み込むと早い段階でロックアップの直結トルクが伝わるので燃費が上がります。

 

 

CVTの故障やCVTオイルの劣化判定

走行性能曲線図 ノア アクセル弱

実線はスペック表で計算したグラフです。点線は実測値です。緑線のエンジン回転数と速度が一致すればCVT変速比を表している紫と黄色の点線、ピンク点線の駆動力線がほぼ重なります。

重なると理想的なCVT挙動です。差が大きい時はCVTフルードやCVT機構が劣化していることも考えられます。

グラフの見方と作成方法は「走行性能曲線図を作成する」ページを参考にして下さい。

 

異音が発生する場合は内部のベアリングが原因です。

ベアリングだけの交換はできないので、本体交換で50万弱の修理代になります。

 

警告灯点灯や振動はソレノイドバルブの故障をよく聞きますが、こちらも本体交換で50万弱です。

ソレノイドバルブはプーリーの大きさを変えて変速比を変える部品なので、スムーズな加速ができない場合もあります。

 

次は急加速で測定しました。

 

 

 

ロックアップと変速比「力強いスタート」

CVTデータモニタ ノア アクセル強
 
​発進直後の変速比『6.000』は、プーリーの比率ではなくトルコンの滑り(増幅作用)を含んだ数値です。
時速1〜2km/h付近で、トルコンの滑りが収まり、物理的な変速比(約2.6)へ移行する様子が記録されている貴重なデータです。
 
この表ではアクセル開度を約45〜50%で一定に保っています。
​通常、これだけ踏み込むとエンジン回転数が跳ね上がりそうですが、ノアの制御はエンジン回転数を2000〜2200rpm付近でピタリと固定したまま、変速比(1.864 → 0.703)だけを滑らかに変化させて加速しています。
 
​これは「ラバーバンドフィール」を徹底的に排除した、非常に効率の良い加速制御です。
 
 

走行性能曲線図 ノア アクセル強

グラフの見方と作成方法は「走行性能曲線図を作成する」ページを参考にして下さい。

 

 

 

 

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