ちょっとした道路の窪みの上を走行するとギシギシする。
コンビニの駐車場に入る時に前側からきしむような音が聞こえるエブリィを調べましたのでご紹介します。
車両: エブリィ H22 DA64 10万km
キシミ音など異音は1箇所から発生するとは限りません。
エブリィはショックアブソーバーのアッパーマウントブッシュとスタビライザーブッシュの摩耗で異音が発生する事が多いです。
今回は異音の1つを調べてご紹介しますが、予想できる他の箇所も別のページで解説しますので、異音の原因を特定したい方は色々なページを見て参考にして下さい。
目次
エブリィのきしみ音はショックアブソーバー
フロントのショックアブソーバーは車の揺れや振動を抑えるためにあります。
ショックアブソーバーは大きな衝撃や揺れを抑えますが、直接ボディに固定してしうと車内に異音や細かな振動が伝わってしまいます。
この異音と振動を抑えるためにショックアブソーバーの上にはゴムのブッシュを使っています。
下の画像では中央の窪んだ黒いものがブッシュです。
エブリィはこのブッシュが経年劣化で押し潰されて変形し、隙間ができる事でギシギシ異音が発生します。
ギシギシ音の原因のブッシュの点検方法
ショックアブソーバーを分解しなければ見えないので、ブッシュが潰れているかどうかの判断は車をリフトで持ち上げタイヤを浮かせた状態でタイヤを上に持ち上げてみます。
ブッシュが潰れているようなら隙間が大きくなっているので少しだけ動くはずです。
少しでも動くようでしたらギシギシ音の可能性が高いので、実際外して点検します。
アブソーバーとアッパーマウントの分解画像
スプリングを縮めてアッパーナットを外せばアブソーバーとスプリング、アッパーマウント、ベアリングなどが分解できます。
下の画像の右から2番目がアッパーマウントです。
アッパーマウントにブッシュが組み込まれています。
このブッシュとアッパーマウントを触ると隙間が大きいので動いていました。
このブッシュを外してみます。
中央が古いブッシュで右が新品です。
古い方は中央が広がり音が発生するのが納得できるほど硬くなっていました。
ブッシュを新品と比較
10万km以上走行したエブリィのブッシュと新品のブッシュを比較しました。
以下がその画像ですが、右の新品より1cmほど低くなっています。
中央の窪みも伸びているので、ゴトゴト音も出そうです。
ギシギシ音が出るのは朝が多い
ゴムで出来ているので冷えている時は硬く縮んでいます。
その時に車を走らせるとゴムが動くので擦れてギシギシ音がでます。
少し走行して動き続けていると熱が発生し、柔らかくなり弾力が回復します。
ですので、暖かい昼間は異音はでにくく、冬の朝は出やすいです。
きしみ音の修理費用
応急で異音を消したい時はグリス系の潤滑スプレーも効果的です。
もしくは原因を探している時はグリスを吹き付けて異音が消えれば、そこが原因だと判断するのもいいと思います。
以下は部品を交換して直した時の修理費用です。
ブッシュ | 1,300円/1個 |
工賃 | 8,000円/1本 |
合計 | 9,300円 |
バランスが悪くなるので左右同時交換をおすすめします。
交換しなくても車検は通りますが、走行中に大きな段差を乗り越えても「ドスン」といった衝撃は減り乗り心地がよくなるので、長く乗るようでしたら早めに交換しましょう。
専門工場でないと修理費用が高くなってしまう場合もあります。「車の修理はどこがいい」も参考にして下さい。