故障診断のやり方　原因究明から修理費用を解説

キュルキュルとカラカラはベルト鳴き？

エンジンをかけているとカラカラと音がしていました。

朝、エンジンをかけた時はキュルキュルといった音が30秒ほど聞こえていました。

その後は、小さなカラカラ音がずっとしている症状です。

ベルト鳴きとは少し違うような気もします。

対象車両: 平成23年　マツダ　デミオ　DEJFS　50000km

5万kmでしたら大きな故障する距離ではありません。

原因と修理費用を調べましたので参考にして下さい。

デミオのオートテンショナーは異音の定番

キュルキュル音はどの車もベルト鳴きがほとんどなので、ベルトを最初に目視で点検します。

亀裂が多数入っていたので、ゴムが硬化している事がわかりました。

下の画像の中央のプーリーがアイドラプーリー、見にくいですが、その上に張りを自動調整するダンパーがついています。

ベルトの張りを自動で調整しているのでオートテンショナーやテンショナープーリーといいます。

キュルキュル音はベルト交換で直る

下の画像でわかるように、ベルトもリブ溝（縦の溝）が細くなっていました。

ベルトは消耗してくるとリブ溝が削れてきます。

※上の画像の下が新品、上が使用後のファンベルト

細くなるとプーリーを回す時のベルトとプーリーの接地面積が減るので滑りやすくなります。

キュルキュル音はベルトが原因ようです。

ベルトを交換するとキュルキュル音が消えました。

同時にカラカラ音も小さくなったのでカラカラ音もベルトと関係してると考えられます。

ベルト交換費用

ベルトの点検はオートバックスやイエローハットで簡単にみてもらえます。

　オートバックスの工賃

カラカラ音はテンショナープーリー交換で直る

目視で点検してみるとテンショナープーリーのダンパーからオイル漏れしているのが気になりました。

カラカラ音に関係している可能性があるので取り外して点検しました。

ダンパーは押すと力強く反応するので問題ないようですが、プーリーは回転させると小さいですが、カラカラ音がしました。

異音がしたのでダンパーとプーリー（合わせてオートテンショナーという）を交換します。

カラカラも完全に消えました。

部品もダンパーとプーリーがセットになっているので、同時に交換できます。

オートテンショナー交換費用

ウォーターポンプベルトも交換

そこまで作業するとウォーターポンプベルトも楽に外せるので、ウォーターポンプベルトも交換しました。

ウォーターポンプベルトはストレッチタイプで伸縮性があるので、調整不要です。

交換はクランクを回転させながらスライドさせながら交換します。

※正規な方法も「無理やり外す」といった感じです。

上の画像はウォーターポンププーリーにずらしながら着けているところです。

ベルトはどれも交換時期が同じなので、全数交換が基本です。

ウォーターポンプの点検方法

ウォーターポンプも頻繁に異音が発生します。

音はオートテンショナー故障時と似ていますが、「カラカラ」といった音や「コンコン」といった音、「キー」といった音が出る場合もあります。

ウォーターポンプから音が出ているかどうかは、ウォーターポンプベルトを外した時にプーリーを手で回すとわかります。

音が出ている場合は、手で回しただけで小さな異音が聞こえます。

下の赤丸がウォーターポンプの裏側の羽の部分です。

この中央にベアリングが付いており、劣化するとガタが発生します。

プーリーを揺すってガタがあるなら間違いなく異音が発生しています。

ちなみにアクセラなど他のマツダ車もベルト形状が似ているので、この異音が出たら同じ箇所の可能性と思って下さい。

デミオのベルト鳴き　まとめ