走ってるとエアコンが効くが信号待ちで止まるとぬるい風しか出ない。
では停車中に回転を上げればエアコンが効き出すかと思い、アクセルペダルを踏むがまったく効かない。
今回の車は平成22年 ダイハツ ムーヴ L175S 10万kmですが、ダイハツのタントなど似たような形状の車は同様の故障があります。
目次
ムーヴのエアコンのガス漏れを点検
このようにエアコンが効く時がある場合は、ガス漏れによるガス不足を疑います。
しかしアイドリング中にエンジン回転を上げてもエアコンは効かないので、コンプレッサーの圧力不足が考えられますが、そもそも走行中は効くということは、故障が1つに絞られてきます。
ムーヴのエアコン故障は電動ファン
このムーヴは電動ファンが動かない故障でした。
走行中なら風でエアコンのコンデンサーを冷やす事ができるため、ファンが回らなくてもエアコンが効いていました。
この状態だと、とにかく走らなければエアコンが効きません。
※詳しくは車のエアコンの仕組みを参考にして下さい。
水温警告灯は赤色に点滅
電動ファンはラジエーターも同時に冷やすので、電動ファンが故障しているならエンジンの冷却水温も高くなっているはずですが、この車は水温計がありません。
水温計とはエンジンの冷却水(クーラント)の温度をメーター内に表示させるもので、正常な状態で中央付近を針で示しています。
今回は水温計が付いていないので、水温の温度判断は水温警告灯のみになります。
このムーヴは時々水温警告灯が赤色に点滅していました。
水温センサーを交換するのは間違い
冷却水の温度はエンジン暖気時は95℃を保つのが正常な状態です。
冷却水が冷えている状態を示す緑色ランプと、冷却水が高温(オーバーヒート)を示す赤色ランプしかありません。
正常ならエンジンが冷えている時に緑色が点灯して、その後、ランプは点灯しないようになっています。
※このランプのことを水温警告灯いいます。
よく水温警告灯が点滅するから水温センサーを交換する人がいますが、間違っている場合が多いので注意が必要です。
水温警告灯が赤色に点滅するのは水温が高いので水温が上がる原因を探すことが大事です。
オーバーヒートの特徴は臭い
昔の針のタイプなら微妙な位置を示すので、何かの異常だと思って修理工場にいれますが、今回のケースでは水温警告灯は時々しか点灯しないのでオーバーヒートはわからない場合があります。
長い間気がつかずに走行を続ければ冷却水が少しずつ蒸発して水が減り、冷やす能力が落ちてきた時点で、オーバーヒートして警告灯が点灯し、運転者が気が付きます。
なお、冷却水が蒸発すると甘い臭いがするのが特徴です。
ここまでいくと、エンジンが歪んでいる可能性が高いです。
エンジンが歪むと廃車になるケースもあり、買取査定に持っていっても処分料をとられる事もあります。
【 処分料がかからない廃車はこちらのページを参考にして下さい】
水温警告灯とエンジン警告灯が同時に点灯する故障は重大
今回は警告灯もつかず冷却水もそれほど減っていないのでエンジンは大丈夫でした。近所の買い物程度しか乗っていなかったので高温にならなかったようです。
万が一、赤色の水温警告灯とエンジン警告灯が点灯して「ボンネットから煙が出る」もしくは「1度エンスト」を起こすなどの症状があれば高い確率でエンジンが歪んでいます。
その場合はシリンダーヘッド修正か交換で10万円~20万円位の修理になる可能性があります。
エアコンのコンプレッサーも回らない
正常でしたらエアコンのスイッチをonにした時に電動ファンも回ります。
※下の画像の冷却水のサブタンク下にファンがある
見にくいですが下の画像のような電動ファンが見えるはずです。
このファンが回らないとエアコン圧力が上昇しエアコンサイクル内が破裂する恐れがあるためコンピューターがコンプレッサーを勝手にoffにするので回りません。
走ると風で冷えるのでエアコンガスの圧力が下がり再度コンプレッサーは回ります。
その為、電動ファンが壊れているとコンプレッサーのon.offのカチン、カチンやカチカチといった作動音が頻繁に聞こえてきます。
エンジン本体のダメージにつながるのでダイハツの車でエアコンが効かない時は気をつけてください。。
ムーヴのエアコンが効かない原因と修理費用まとめ
平成22年式 型式L175S 走行100000KM | |
メーカー 車種 | ダイハツ ムーヴ |
症状 | エアコンの冷えが弱い (エンジン警告灯と水温警告灯の両方が点灯する場合もあり) |
音 | コンプレッサーのon.offの音が頻繁に聞こえる(カチン、カチン)(カチカチ) |
臭い | 甘い臭い |
振動 | アイドリング時に時々ガタガタ揺れる、コンプレッサーがoffすると収まる |
原因 | エアコンを使う頻度が多い |
作業内容 | バンパーとヘッドライトを外したらラジエーターシュラウドと第一メンバー、ラジエーターホースを外す。ラジエーターを前に傾けファンシュラウドのネジを2本外し、オートマオイルホースステーボルトを1本外せばファンシュラウドごと上に抜ける。 |
作業難易度 | [star rating = "4"]難しい 素人では難しい |
修理代 | ファンモーター23000円、クーラント3000円、工賃15000円、合計41000円 |
後の支障 | エンジン歪みによる1~2ヶ月後に冷却水が減る症状 |
車買替レベル | [star rating = "4"]必要 オーバーヒートしていなくてもファンの故障はエンジンにダメージがあるので買い替えを検討した方が良い。1度でも水温高温ランプが付いたのなら、車を手放すのが無難。エンジン載せ変える気持ちがあるなら別
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