ヘッドライトが車検に落ちる光量不足は光軸調整でもダメ【保安基準2】

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ヘッドライトは夜間、前方を照らすので、正常な光量と光軸でなければ夜の走行はとても危険です。

  • 明るすぎても、対向車や歩行者の移動の妨げになるので危険。
  • 暗くても歩行者や障害物を見落としたりと危険。

 

相手の車からもしっかり見えないと、事故に繋がります。

そのヘッドライトが黄ばみや曇りで明るさが足りず、車検に落ちるケースが多発しています。

 

その他にも社外のLEDを装着して調整もせずに乗っているために光軸が合ってなく、対向車が眩しく前方が見にくい場合もあります。

従来のハロゲンランプからHID、LEDなどの明るいランプに交換した場合の色、ケルビン、カンデラ、カットラインなど車検基準について調べましたので、紹介します。

 

ポジションランプの車検基準はこちらを参考にして下さい。

 

 もうすぐ車検の方は「車検はどこがいい?」をご参考に!

 

 

ヘッドライトの色、カンデラ、カットライン 車検基準

車幅灯

ヘッドライトの別名称と基本作動

ヘッドライトは前照灯と言い、一般的な乗用車には照射する方向を調整する前照灯照射方向調整装置が付いています。

※後ろはテールランプや尾灯と言います。

 

簡単に説明すると、ハンドル横にあるヘッドライトスイッチのハイビームとロービームの切り替えスイッチです。

スモールランプ

ハイビームは光を上に向けて前方の歩行者や車、障害物を見つけやすくします。

ロービームは光を下の道路に向けて、対向車や前走車が自車から出た光を直視できないようにして相手の視界を守ります。

 

ヘッドライト別名称
  • ロービーム=すれ違い用前照灯
  • ハイビーム=前照灯もしくは走行用前照灯

夜間、対向車や前走車がいない時は安全上、視界が良好になるハイビームで走行して、対向車や前走車が見えたらロービームで相手の視界を守るのが安全運転になります。

実際はロービームのみで走行されている方が多いですが、安全の為には小まめにハイビーム、ロービームを切り替えて走行するように心がけましょう。

 

ハイビームは夜間150m先の自動車の反射板を確認できるように車検基準があります。

対向車や歩行者など迷惑にならなければハイビームで走行すれば停車中のライトが消えている自動車の位置も見えます。

 

現在はAOTOライト機能によって対向車などを感知して自動で明るさを変えたり、光の向きを変えるなど便利な車が増えてきているので何もしなくても安全で快適な運転が可能です。

 

取付位置

車の前方の左右に付きます。左右対称で同数。


使用個数

2個または4個


ヘッドライトの色(ケルビン)

白色。違うケルビンのバルブやメーカーが違うと少し色が変わります。車検では全て同色でないといけません。若干の色違いでも検査員によっては不合格になることがあるので注意が必要です。


性能、機能、光量基準(カンデラ、カットライン)

夜間前方100m先の障害物等を確認できることが必要です。走行用前照灯は43万カンデラを超えてはいけません。

すれ違い用前照灯は40m先の障害物を確認できなければだめです。

 

この検査はヘッドライトテスターで数値を測定して判断します。

簡易的な光量基準の点検

最高光度点が6400カンデラ以上必要ですが、テスターを使わなければわかりません。簡易的に判断する場合、スマホのアプリで照度計があるので測定してみます。新しい車と比べると判断しやすいでしょう。

簡易的な光軸点検

光の方向が車検基準か判断するには板を利用します。すれ違い用のヘッドライトは上側の光が綺麗にカットされています。

  1. そのカット位置をまずはチェックします。
  2. ヘッドライトと板の距離を50cm(出来るだけ近づける)にし、カットラインに印をして下さい。
  3. そのまま板を5m後ろに移動した位置で、再度、カットラインを見ます。
  4. 最初のカットラインより高くなっている場合は車検に受かりません。

カットラインとは、壁に光をあてた時、光の上側部分の明暗がハッキリ分かれているラインの事です。

光軸調整はボンネットを開けてヘッドライトの裏にある2本の調整ネジを右か左に回して調整します。

 

2本のネジは高さ調整と左右の調整に分かれています。

壁にライトを照らしてネジを回すとわかりますが、調整前にネジにペイントをして、何週回転させたか分かるようにしておきましょう。

失敗した時に元に戻すのが簡単になります。

 

対向車の目を守るために、上の光をカットする構造になっています。

カットオフ

その他にも、ハイビームを点灯させた時に、メーターにハイビーム表示灯が点灯しなければいけません。


 

 

 

ヘッドライトをLEDに交換すると車検に落ちる?

平成10年9月以降の年式の車でしたらヘッドライトの構造上、車検対応のLEDランプでしたら車検に合格します。

平成10年9月以前の車はヘッドライトの検査基準が違うので、照射範囲が現在のヘッドライトと違い、LEDを付けると車検に落ちます。

 

現在の車検対応品のLEDでは、その当時の光のカットラインに合わせていないので、車検で光軸を調整することが出来ません。

中には調整できる場合もありますが、ハロゲンバルブでないと車検を合格させるのは難しいようです。

 

ハロゲン

そもそもハロゲンとLEDでは光る範囲が違うので、LEDをハロゲン用の反射板(ヘッドライト内に見える鏡のようなもの)やレンズカットに完全に適合させることができません。

LEDランプも改良され光の範囲も広くできるようになったので、新しい車に車検対応の高性能なLEDヘッドランプでしたら車検に合格できるでしょう。

 

 

 

ヘッドライトが車検に通らないのは光軸調整では直せない

ヘッドライトが車検に落ちる理由の1つが軽量化及び安全性の高い樹脂製に変わったことです。

以前はガラスのレンズでしたので、曇りや黄ばみの発生がなく、中の反射板(リフレクター)だけが曇りました。

 

現在の樹脂レンズは経年劣化で黄ばみ、より明るくするバルブは熱を発生させるため、リフレクターも曇りやすきなっています。

そういった状態で車検に落ちるといくら光軸調整をしても車検に合格することはできません。

 

それではライトのタイプ別に光軸調整しても車検に通らない理由をご紹介します。

 

HIDタイプ

HID

HID(キセノン)の場合は、熱による反射板のクスミと、プロジェクターレンズの曇りで車検不合格になくなります。

反射板とはHIDバルブ周りのシルバーメッキの部分です。メッキが曇ると強い光が出ないので車検基準の光量が足りなくなりなって車検に落ちてしまいます。

 

純正のHIDライトは強化されていますが、経年劣化にはかないません。ヘッドライトを本体を交換する事になると5万円~10万円ほど費用がかかります。

HIDのプロジェクタータイプは反射板のクスミは発生しませんが、プロジェクターの曇りは発生します。こちらも経年劣化で10年ほど使用すると光度が下がり車検に受からなくなる車が多いです。

 

ハロゲンタイプのヘッドライトにHIDを加工して装着すると早ければ1年程度で反射板が曇るので注意して下さい。

曇ったり、クスミがないのに光度が足りない場合は、HIDバーナーを交換すれば光度があがります。

 

HIDバーナーの寿命は良くて10年10万km程度、バーナーは1つ15000円程度です。

徐々に暗くなるので早めに交換しましょう。

 


LEDタイプ

純正のLEDヘッドライトは問題ありませんが、純正でハロゲンタイプの車にLEDを装着すると、車検が不合格になる事が多いです。

ハロゲンとHIDは光の種類が違うので、照射範囲(カットライン)が変わり、車検対応品を使わなければ光軸調整しても車検には受かりません。

 


ハロゲンなどヘッドライト全般

すれ違い用前照灯

レンズ表面の細かな亀裂や黄ばみ、曇りで光度が出ない場合があります。こういった場合はヘッドライトを磨いてコーティングする事で車検に合格します。

その他にも電球を交換して光が青くなると車検に通りません。7000ケルビン以上は色に青みが出てくるので注意して下さい。

下記画像参照:カーメイト

6000ケルビン

6500ケルビン

6700ケルビン

ケルビン数が上がると青くなってくるのがわかると思います。

 

 

 

ヘッドライトの黄ばみや曇りを綺麗にして明るさアップ

ヘッドライトは磨くだけですと、数分すると曇りが発生する事もあります。

磨いた後、コーティングする事で1年程度綺麗な状態を保てます。

 

コーティング流れ
  1. 2000番の紙やすりで表面の汚れと小傷を消します。
  2. 微粒子コンパウンドで磨きます。
  3. パーツクリーナー等の脱脂剤で拭き取ります。
  4. ヘッドライトコーティング剤を全体に塗り、素早く拭き取る

ヒビ、黄ばみが酷い時は、2000番よりもう少し荒い1500番程度で削りますが、荒いので次の2000番を念入りにしないと小傷が少し残ります。

 

以上がヘッドライト外側の曇り、黄ばみを綺麗にする方法です。

次は内側を綺麗にする方法をご紹介します。こちらはかなり参考になるはずです。

 

 

 

プロジェクターヘッドライトの曇りを綺麗にする方法

表面が曇っている場合は上記の先ほどの方法で綺麗になりますが、内側が曇っている場合はいくら磨いても綺麗になりません。

表面の曇りか内側の曇りかを判断するには、ヘッドライトに水をかけるとわかります。

 

水をかけて綺麗になれば、表面の曇りで何も変わらなければ内側の曇りです。

内側はプロジェクターになりますが、プロジェクターが曇ると、ほとんどの車は光度が出ずに車検に通りません。

 

通常、プロジェクターの曇りはヘッドライト本体を交換するので、5万円~15万円ほど費用がかかります。

そこまで費用をかけるのでしたらダメ元で洗浄をしてみましょう。

 

プロジェクターの清掃

プロジェクター内の白い曇りはライトの熱で空気中の水分が蒸発した際にできるカルシウムやマグネシウムのミネラルやカルキが付着したものです。

内側の曇りは基本的に交換するしか対処法はありませんが、プロジェクタータイプは道具を使って拭くことが出来れば、綺麗にすることも可能です。

 

プロジェクタータイプのヘッドライトはヘッドライトバルブを取り外すとプロジェクターの内側が見えます。

プロジェクター

そこに100円均一などで売られている洗浄用の棒のついたスポンジに市販のパーツクリーナーを含ませてゴシゴシと綺麗に拭いて下さい。

プロジェクター

これでヘッドライトの光度が上がり、車検に合格する可能性がアップします。

※↓清掃前

プロジェクター

※↓清掃後

プロジェクター

若干綺麗になったのがわかります。

※↓清掃前

プロジェクター

※清掃後

プロジェクター

清掃後は所々クリアになっています。これなら光度が増えているはずです。

 

 

 

ヘッドライトを車検に通す方法

総まとめとなりますが、ヘッドライトを交換したり、電球をLEDやHIDに交換した場合は、何よりも先にヘッドライトテスターで測定します。

 

ヘッドライトテスターで測定、調査してくれるおすすめの業者はこちらの「車検はどこがいい?」のページを参考にして下さい。

そこでしたら、車検通るかどうかの、光度と光軸のチェックができ、車検に通る調整をしてもらえます。

 

費用は2000円前後で、車検の時期でなくても作業してもらえるので助かります。


①調整できないと言われた時、最初に電球がしっかり固定されているか確認します。

ヘッドライトの電球を交換した時によくある失敗が、斜めに電球を着けてしまう事です。

しっかり付いていれば電球の裏側を手で触っても動きません。

 


②正しく付いているようなら次はヘッドライトのコーティングとプロジェクター清掃を行います。

光度が足りないと光軸の調整もできないので、テスターでダメだった時はレンズとプロジェクターを綺麗にするのは基本です。

 


③それでもダメな場合はヘッドライトのバルブを純正にするかヘッドライト本体を交換するか、ヘッドライトの取付位置を確認します。

ヘッドライト取付位置は修復歴などでフレームを直したり、ヘッドライトの取付部分が歪んでいると変わる場合があるので、フレームを修正する必要があります。

 


以上ですがここまでやっても車検に通らない事はまずありません。

ヘッドライトが暗いなと感じましたらヘッドライトテスターで検査してみましょう。

もちろん、電球を交換した時もヘッドライトテスターで調整が必要です。

 

 

 

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