故障診断のやり方　原因究明から修理費用を解説

アイドリングでガタガタ振動するタントの症状

シフトレバーがドライブかバックに入れたままアイドリングで停車していると前の方でガタガタやゴトゴトといった異音がするタントを修理しました。

車両: タント平成20年　L375S  9万km

振動も伝わってきますが、シフトレバーをパーキングやニュートラルにすると音と振動が消えます。

走行中も時々ゴトゴト音がしています。

なお、車検を安くしたい方は「車検どこがいい」のページを見て下さい。安くて早い理想のお店があります。

バックの時に発生するガタガタ振動の原因

音が出るタイミングがわかっているので、音が出ている時にエンジンルームを見てみました。

エンジン本体が大きく揺れてガタガタ音が出ているようです。

バックの時に音が出るので音の確認は2人で行います。

1人が車内でシフトレバーをパーキングからバックギヤに入れます。

その瞬間エンジンが大きく動き、サイドのエンジンマウントがフレームに当たってました。

音の原因は「エンジンマウントとフレームの接触」でした。

タントのエンジンマウントの点検方法

エンジンマウントが弱っていた為、ドライブやバックに入れた時のエンジン回転トルクに負けてエンジンが大きく動いてしまっていました。

タントのエンジンマウントは全部で３つ使っています。

取付位置は

1. ファンベルトの上付近
2. バッテリーの下付近
3. エンジンとミッションの間（下回り）

です。

下の画像はバッテリー下のエンジンマウントです。

このようにファンベルト付近のエンジンマウント以外は見にくい位置についています。

この３つのエンジンマウントの中でもファンベルトの上がエンジンに直結しているので、とても重要です。

エンジンマウントを新品と比較

ファンベルト上付近のエンジンマウントは下の画像を見て下さい。

エンジンオイル注入口の左がエンジンマウントです。

手でエンジンを揺するとマウントが動くので弾力が弱っているのがわかります。

外して新品と比べると潰れて高さが違っていました。

亀裂も入っています。

バッテリー下のエンジンマウント切れていましたが、切れた事でボディと接触していないので、今回の異音と振動の原因にはなっていません。

下回りのマウントは中心のバランスをとっているロッドなので、力がそれほどかからず、状態は良かったです。

振動と音を直すだけならファンベルト上付近のエンジンマウントだけでほぼ直ります。

しかしバッテリー下のエンジンマウントも切れているので、そのままですとファンベルト上のエンジンマウントが揺れて負担が大きくなるので、同時に交換しました。

作業終了後の試運転は音も振動もなく、快調でした。

ネットで調べると「リコール」や「延長保証」など出てくるので、そちらも少し調べてみました。

タントのマウントはリコールではない

リコールではありませんが新車保証が延長されていました。

いずれも新車登録年からカウントします。

上記の車が対象ですが、上記対象車は令和7年時点で新車登録から9年以上経過しているので、保証では直すことができません。

リコールは年数は関係ありませんが、このタントは保証延長の対象なので現在は有料修理のみ対応になっています。

詳しくは「ダイハツリコール情報」を参考にして下さい。

タントの音で故障箇所が判断できる

音で故障箇所をある程度判断できます。

整備工場で診断しなければ正確な故障箇所はわかりませんが、参考までに見て下さい。

これはエンジンルーム内の音です。

足回りや室内から聞こえる音は別ページを参考にして下さい。

タントのエンジンマウント交換費用と音の種類

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