セレナのアイドリングストップ復帰異音を修理【エンジンマウント交換費用】

アイドリングストップ状態からエンジンがかかる時だけ、車の下の方から「ゴト」といった音とショックがあります。

普通にエンジンをかけても異音はせず、アイドリングストップ復帰時だけ異音がします。

 

アイドリングでも振動や異音はありませんが、アクセルと強く踏むような走行をすると少し振動と異音を感じます。

調べてみるとエンジンマウントの1つが切れていた為に揺れて音が出ているようでした。

 

ここではセレナの異音の点検方法と修理方法、および修理費用をご紹介しますので参考にして下さい。

CVTの異音と振動はセレナのCVT故障の症状ページをご覧下さい。

 

 

C26セレナのエンジンマウント交換費用

車両情報
車名セレナ
年式平成26年
型式HC26
原動機MR20-SM23
走行距離10万km
修理費用
エンジンマウント5,000円
工賃3,000円
合計8,000円

 

 

 

アイドリングストップ後に異音がする理由

今回の異音はエンジンの揺れが原因となっています。

エンジンの揺れを抑えるのはエンジンマウントです。

まずはエンジンマウントについて解説しますので見て下さい。

 

 

エンジンマウントの役割

セレナのエンジンマウントは全部で3つ使っています。

下の画像の2.6.7がエンジンマウントです。

2.ファンベルト側の上部に装着

6.エンジンとATの間の後方下側に装着

7.ATの外側上部に装着

 

エンジンと車体は固定されています。

エンジンは内部で爆発させているので振動が発生しています。

 

エンジンと車体を直接繋いでしまうと振動が車内に伝わり、ガタガタ揺れてしまいます。

そのため、ゴムのブッシュを通じてエンジンと車体を繋ぎ、振動を吸収しつつ車体に固定してます。

 

その部品がエンジンマウントです。

その中で2番と7番はエンジンを支えていますが、6番はエンジン本体の回転を抑えている事から正式にはトルクロッドという名称になっています。

 

 

アイストップ中のエンジンは左トルクが発生

今回、切れていたエンジンマウントは6番です。

下の画像はマウントを取り外したものです。

この画像では切れているのはわかりますが、どの程度かわかりませんが、中央の筒を押すと簡単に外れてしまいました。

これではエンジン本体の回転を止める時に大きく動いてしまいます。

車を前進させるにはタイヤは右回転させる必要があります。

その回転を止めると始点になっているエンジンは左回転のトルクが発生します。

エンジンはマウントで固定されているので実際に回転してしまうことはありませんが、エンジンマウントのゴムはトルク方向に押されます。

その時、切れてしまっていると、大きく強く動いてしまいます。

そのままアイドリングストップするとエンジンが左に傾いている状態で止まります。

エンジンをかけるにはセルモーターでエンジンクランクをタイヤの回転方向に回すのでエンジン本体も右回転方向に動きます。

左に傾いているエンジンが一気に右に回転し、エンジンがかかるとまた左に勢いよく戻るので、6番のエンジンマウントが切れていると大きく動いて異音と衝撃が発生します。

上の画像の赤色部品がエンジンマウントです。ここのゴムが切れているとこのように大きく動いていしまいます。

下が実際の画像です。赤丸がエンジンマウントです。

通常始動時はタイヤの回転トルクが加わっていないのでエンジンも傾かずに定位置に止まっています。

その状態でエンジンをかけても、アイドリングストップ状態よりもエンジンの傾きが小さいので、エンジンマウントが切れていても異音やショックは出にくいです。

 

 

 

エンジン振動でどのマウントか判断する

エンジンをかけてシフトレバーをドライブやバックに入れた時にゴツンといった衝撃があれば6番のエンジンマウントが切れている事が考えられます。

ドライブやバックに入れた状態で、停車している時に車内に振動を感じる時は2番と7番のエンジンマウントが切れているか、潰れている可能性があります。

 

感覚で判断できるのはこの2つです。

後はエンジンマウントを外して「切れ」と「潰れ」を黙視で点検します。

 

しかし6番のエンジンマウントは外さなくても見分ける事ができます。

エンジンをかけてブレーキを踏みシフトをドライブに入れた時のエンジンとエンジンメンバーの距離を測定します。

切れている時は81mmです。切れていない時は71mmなので、アイドリングストップ復帰時は正常より10mm分の勢いをつけてエンジンマウントに衝突する事になります。

 

 

 

エンジンメンバーのブッシュも異音が出る

エンジンメンバーにはロアアーム、スタビライザー、パワステラックが固定されています。

ロアアームを介してナックルアームが接続されており、スタビライザーのリンクを介してショックアブソーバーに接続されているので、エンジンメンバーは車の前輪バネレートに関連する全ての部品が連結されている事になります。

 

バネレートの大元になるエンジンメンバーもエンジンマウントと同じで車体とゴムを介して繋がっています。

セレナはそのゴムが潰れて隙間が広がり、道路の凹凸でメンバーが上下に動いてしまいます。

段差を乗り越えた時に大きく「ゴツン」といった音が出ればエンジンメンバーのブッシュが原因である可能性が高く、「コト」といった小さな音はメンバーと連結されているスタビライザーやロアアームの可能性があります。

 

足回りの異音に関してはスタビライザーの異音点検方法のページとロアアームの異音点検方法のページも参考にして下さい。

 

 

関連記事

  1. タントがバックだけガタガタ振動する【直し方と修理費用】

  2. ブレーキキャリパー固着の症状グググ音【修理費用と原因を解説】ホンダ軽自動車

  3. NV200バネットバンのエンジン不調&警告灯の原因と修理費用

  4. NV200の触媒劣化はO2センサー故障か【エンジンチェックランプを消す方法】

  5. ハスラーの始動時や走行中のガガガ異音の原因と修理費用

  6. セレナの不調【アイドリング不安定,エンスト,息継ぎ,吹けない】の修理費用と原因

コメントを購読する
通知する
guest
例 トヨタ プリウス
不具合の報告
ニックネーム可
具体的な回答がほしい方は入力して下さい
SNSやサイトを宣伝したい方は入力して下さい
0 Comments
Inline Feedbacks
すべてのコメントを表示