自動車にはタイヤ以外の場所で「最低でもこれ以上の車高がなければダメ」といった保安基準があります。
そのことを車検では最低地上高と言います。
自動車の改造をしていなければ問題ありませんが、中古車で購入したり、マフラーやショックスプリングなど足回りを交換した場合、最低地上高が低すぎて車検が通らないこともあります。
ましてやローダウンといった車高を下げる改造をすると、車のどこかの部品が最低地上高が基準以下になる場合もあるでしょう。
それでは最低地上高について調べましたのでご紹介します。
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目次
車検に通る最低地上高の基準は9cm
自動車の車高は最低地上高9㎝以上ないと車検に通りません。
もちろんタイヤは含まれません。
それでは車のどこが9㎝以上なければだめでしょうか?下をご覧ください。
車の底面で特に低い箇所
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変わった改造などしていなければ、基本的にこの7つが車の中で最も低い位置になります。
しかし、この中で高さが9㎝以下でもいい箇所があります。
車高が9㎝以下でもいいのはどこか
ロアアームやブレーキローター、バックプレートなどはタイヤと連結されている為、どうしても低くなります。
こういったタイヤと連結されている部分とタイヤの動きに合わせて可動する部分は9㎝以下でも大丈夫なので、車検では測定されません。
その他にOKな部分
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要するにゴムや樹脂は測定されない、と言う事です。
しかし、これらの部品でも最低地上高は5cm以上必要です。
車検の検査ラインはタイヤを回転させるローラーや段差があり、リップスポイラーなどは接触してしまう可能性もあります。これらが当たって破損する事もあるので、注意して下さい。破損して落ちてしまうと場所によっては整備不良になり車検に通らなくなります。
車検で最低地上高の測り方
測定前の準備- 人や荷物を降ろして空車状態にする
- タイヤの空気圧を適正値に調整する
- 舗装された平面に車を置く
以上の状態で9㎝や5㎝の高さの定規を車体の下に入れて、接触すると最低地上高9㎝以下となり、車検は通りません。
自分で測る時は9㎝定規を長い棒に付けて車の下をまんべんなく動かしてチェックします。
9㎝付近のお菓子の箱などを棒にテープで付けて使うと簡単に測れます。
ローダウンするとマフラーの車高が基準以下に
多くの自動車のマフラーは3つに分かれていています。
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元々、車高があまり高くない車はマフラーを社外部品に交換しただけで高さ9㎝以下になる場合があります。
自動車のサスペンションを改造してローダウンすると、マフラーはかなり低くなります。
特にセンターマフラーのタイコ部分はかなり低いので、エキゾーストパイプやリヤマフラーは良くてもセンターマフラーだけが最低地上高以下、といった事も多々あります。
ローダウンした場合はサイドスリップ調整も必須です。
テールランプやフォグランプの高さも注意
元々低い位置にある自動車のテールランプは車高を下げるだけでランプの高さの保安基準値以下になることがあります。
テールレンズの下側が地上から35㎝以上なければ車検に通りません。
エブリィバンなど、テールランプがバンパーの下側に付いている自動車は車高を下げると要注意です。
フォグランプも低い位置に装着されているので高さに注意
車検ギリギリの対処法
最低地上高に満たさない部分の多くはセンターマフラーだと思います。
1cm程度上げる方法を紹介します。
車のマフラーは振動を防止する為にボディーからゴムで吊るされています。
このつりゴムが切れたり外れてしまうとマフラーが揺れてコトコト異音も発生します。
このつりゴムをオートバックスなどで、サイズの小さなタイプを購入するか、調整穴が複数開いているつりゴムで位置を調整します。
- 改造している場合は元に戻す
- 車高調整式は上げる
- トーションバータイプは締め込む※1
- ショックのアッパーマウント新品にする
- ショック新品にする
- スプリングを新品にする
※1、トーションバーはハイエースやキャラバンなどのフロントで使用されています。
1cm程度でしたら整備士が上手に調整してくれると思いますが、基準より2cm以上低い場合は根本的に弱っている部品交換をしなければ難しいでしょう。
1cm程度でしたらタイヤの空気圧を高めに設定すると車高が高くなります。
車高ギリギリでしたら試して下さい。
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