最初はエアコンが効いているが、30分ほど走行すると効かなくなる。
この症状が出ている車はホンダのフリード、平成25年 GB3。
簡単に直ったので、参考に見てほしい。
コンプレッサーリレーが原因
結論からいうとエアコンが効かなくなったのはエアコンのコンプレッサーリレーの故障だったので、このリレーを交換することでエアコンが効くようになった。
エアコンでよくある故障は
- コンプレッサー本体の焼き付き
- マグネットクラッチの断線
- エキパンの詰まり
- コンデンサーの詰まり
- エバポレーターのガス漏れ
などがあげられる。
この他に簡単に治り、かつ頻繁に故障するのが、
- コンプレッサーリレー
- 電動ファンリレー
この2つのリレーはホンダ車でなくてもよく壊れる箇所なのと、簡単に点検できるので、エアコンが効かない時はまず最初にリレーを点検してもよい。
コンプレッサーリレーの役割
コンプレッサーを回すのはエアコンベルト。
エアコンベルトによってコンプレッサーは常に回っているが、エアコンのスイッチを入れなければ実際に内部は作動はせずに空転している状態。
スイッチを入れるとマグネットクラッチが繋がり、内部が回転し、エアコンガスが流れ出す為、エアコンが効く。
コンプレッサーリレーは実際にはマグネットクラッチを作動させるリレーなのでマグネットクラッチリレーとも言う。
とにかくこのリレーを使うことで、大きな電流を流せる。
上の回路図は電動ファンリレーだが、コンプレッサーリレーもこのような仕組みでリレーを使ってバッテリー電流を直接マグネットクラッチに流している。
リレーを使わず、スイッチをONにして大電流をスイッチを通過させてマグネットクラッチを作動させるとスイッチの接触抵抗によってスイッチ本体の故障が早まる。
その為、比較的大きな電流を流す時はスイッチからコイルに小さな電流を流して、リレー内のスイッチをONにして大電流を流す。
従って、リレーを使うことでエアコンスイッチの負担は減るがリレーは故障しやすくなるのでリレー接点は強化してある。
しかしスイッチが故障するよりリレーが故障した方が色々と不具合が少ないので、リレーは大事。
リレーが原因でエアコンが効かない症状とは
今回の症状は最初はエアコンが効くが、30分すると効かなくなる。
その時、エアコンのスイッチを押してもコンプレッサーの作動音である「カチン」といった音がしない。
スイッチを入れると「ブーン」といった電動ファンの音はするので、スイッチは反応している。
この症状の場合、電動ファン系は正常で、マグネットクラッチ系が異常だと判断できる。
そこでマグネットクラッチリレー(コンプレッサーリレー)をまず最初に点検する。
点検といっても4つの端子の2つに12V電圧が発生しているかどうかだが、簡単に判断するなら近くのラジエーターファンリレーと交換してみるとよい。
上の画像のウォッシャーキャップ下にコンプレッサーリレーがある。
リレーケースの蓋を空けると3つのリレーが見える。上の横向きがコンプレッサーリレー。
黄色いマークがついているのが、ラジエーターファンリレー。
このリレーと交換し「カチン」といった音が聞こえてエアコンが効けばリレーが原因だと判断できる。
エアコンが効くまでのメカニズムはカーエアコンの仕組みページを見ると参考なる。
エアコンが効かない修理費用
コンプレッサーリレー | 1,800円 |
交換工賃 | 500円 |
合計 | 2,300円 |
以上だが、故障診断料金が発生するケースもあり、手順通りに診断していくと故障診断料金は4,000円ほどになる。
もし、今回の症状と似ているなら「リレーが壊れているのでは?」と最初に聞いて見ると、故障診断料金は発生しないかもしれない。
エバポレーターからガス漏れ
フリードはエバポレーターからエアコンのガス漏れする故障もよくある。
エバポレーターは室内ついており、直視できないので、漏れの判断難しい。
判断はコンプレッサーやコンデンサーからエアコンガスが漏れていなければエバポレーターを疑うといった流れになる。
正確に診断するには分解する必要があり、分解だけで3万円前後なる。
部品代金を合わせると合計で6万円程度になるが、リコールなど無料で直る車もあるようなので、エバポレーターの交換を進められたら、1度、ホンダのホームページでリコール、保証延長、サービスキャンペーンを確認してみることをおすすめする。
なお、サイドミラーが動かくなる故障も多いらしい。フリードのドアミラーモーターの交換方法のページも参考にどうぞ。