故障診断のやり方　原因究明から修理費用を解説

走行中異音がするプリウス

低速時や４０kmで走行中に路面のマンホールの蓋などのちょっとしたデコボコの上を通過するとフロントの方からコトコトと異音がする平成23年、トヨタのプリウス。

スピードを下げて走ると聞こえなくなるが、６０km以上でも音は出ている。

大きな音ではないが、ネジなど緩んでいるかと思うと少し怖い。

フロント足回りの異音の原因

フロントから音が聞こえたので、フロント足回りを点検。

フロントタイヤ付近を見てみるとスタビライザーのリンクの上側のブーツが切れていた。

スタビを手で押したり引いたりすると簡単にジョイントが動く。

トヨタのディーラー車検やコバック車検など民間車検工場では定番のチェックポイント。

スタビライザーリンクの点検

下図の中央のボルト付近のゴムが切れてグリスが漏れているのが見えると思うが、この縦に伸びているロッドがスタビライザーリンク。

スタビリンクのブーツは車検でもチェックするが切れると内部が錆びてしまう。

車検で交換するかどうかの判断を解説している車検費用の総額と交換部品のページも参考にしてほしい。

この箇所は動く仕組みだが、新品は動きがかなり固いので、簡単に動くのは弱っている証拠。

プラスチックハンマーで叩くと緩んでいるかのような軽いビビり音がするので、異音の原因に間違いなさそう。

スタビライザーはコーナーリングで左右の車高のバランスを取るために両サイドのロアアームやショックアブソーバーにリンクを通して接続されている。

そのリンクの上下に可動式のジョイントがあり、ジョイントのクリアランスが大きくなると音が発生する。

そのまま放置しておくと折れることもある。

クリアランスが大きくなる原因はブーツ切れによって内部に水や砂が入って削れるため。

スタビライザーリンクの交換方法

作業は比較的簡単で、スタビライザーリンク（ロッド）上下のナットを2個外せば交換出来るが、リンクが故障しているプリウスの多くは、ボルトが錆びていて、取り外すのに苦労する。

前後左右の計4本使用しているが、故障するのは、ほとんど前輪のみ。

上図は新品に交換したスタビライザーリンク。

ショックアブソーバーに繋がっているので、走行中のデコボコと連動して音が出やすいのがわかると思う。

この故障はブレーキパッドなどと同等の消耗品と考えられる。

この故障で車の買い替え時期を早める必要はない。

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プリウスのEGRも異音の原因になる

プリウスのエンジンにはEGRがある。

EGRはエキゾーストマニホールドに装着され、弁を開き排気ガスを燃焼室に再循環させ完全燃焼させて燃え残りを減らし、排気ガスをクリーンにする環境汚染防止装置。

しかし排気ガスをもう一度燃焼室に送るので、エンジン回転が弱い状態では燃焼が弱くエンジン不調を起こしやすい。

従ってアクセルペダルを多く踏む高速域ならエンジン本体の回転パワーが強いので、燃料に燃えカスが含んだ不純物燃料状態でも元々のエンジン回転パワーに助けてもらいエンジン回転は安定して保持される。

EGRはエンジンが安定した状態でのみ作動しなければならない。

排気ガス対策（EGRバルブの誤作動）のページも参考にしてほしい。

ガラガラ異音とカタカタ振動はEGRの故障

EGRは燃えカスが通る道。

当然ススは大量発生する。

EGR本体にススがこびり付き、長期間を経てEGRのバルブに隙間が生じる。

その状態でエンジンをかけるとエンジンは正常に爆発せずにガラガラ音が発生したりカタカタ振動する。

EGRの不具合で異音が発生している場合は清掃で直る場合が多い。

清掃方法の画像を後日アップする予定。

プリウスのコトコト異音の原因と修理費用

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