ガソリンスタンドで「タイヤが危険です」と言われたことがある方もいると思いますが、そのまま乗り続けて車検になってしまった、といったケースは多いですよね。
タイヤがダメで車検に通らない時、車検費用は大幅に上がります。
軽自動車は1本5千円、普通車だと1本1万円が平均的な価格。
自分でタイヤをチェックして、まだ大丈夫だと思っていても車検で整備士に「交換しなければダメ」と言われると交換しなくてはなりません。
納得いかない人もいると思いますが、タイヤが基準以下ですと、車検以前に、とても危険です。
ひび割れや溝などタイヤの車検基準について調べてみましたので、ご紹介します。
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目次
タイヤサイズの見方
車検でタイヤを点検する基本をご紹介
基準のタイヤサイズは運転席ドアピラーに記載されていますが、そのサイズでなければ車検が通らないわけではありません。
サイズが違ってもタイヤの強度不足、はみ出し、他部品との干渉などがなければ車検は通ります。
最初にタイヤサイズの見方をご紹介します。
タイヤサイズの見方は独自で説明するよりタイヤメーカーのサイトの方が断然わかりやすいので引用させてもらいます。
タイヤの側面に記載されている①~⑩を解説しています。
引用:ブリジストンロードインデックスは耐えられる重さ速度記号と速度カテゴリーは最大負荷時でOKな最高速度車検で検査員が見る所
- 運転席ピラーに記載のロードインデックス
- 運転席ピラーに記載のタイヤ適正サイズ
- タイヤにスリップサインと呼ばれる最低ラインの突起
- 側面、接地面の損傷、ヒビ
車検の検査員は車に合ったサイズと強度(ロードインデックス)も見ます。
車検に通らないタイヤ基準
車検でタイヤは溝、損傷、ひび割れ、はみ出しの4つをチェックします。
タイヤの溝はスリップサインが車検基準
溝の深さは最低1.6mm以上
タイヤ溝の測り方はノギスを利用して一番低い箇所と一番高い箇所を測定します。
測る場所は地面との接地面の中央付近です。
タイヤの角(ショルダー)はメーカーや種類によって溝が深く作られてる場合と浅い場合があります。
直進安定性を重視したタイヤかコーナーリングをスムーズに走行できるようなタイヤかでもタイヤの形状は変わってきます。
ですので中央付近で測定しますが、偏摩耗などで外側も溝が何もなくなってしまうほどすり減っていると車検に落ちる事があるので注意して下さい。
中央付近の溝にはスリップサインと呼ばれる突起があります。
引用:ブリジストンスリップサインの高さは1.6mm
溝の中の突起が地面と接地するほど溝が減っていると溝の深さは1.6mmと言う事になり、車検基準以下になります。
タイヤのひび割れの車検基準は?
ヒビや損傷はカーカスの状態で判定
タイヤの内部は色の違うカーカス(コード)が内蔵されています。
溝が減りすぎてきたり、サイドを損傷すると見えますが、サイドは溝がないので減ることはありません。
サイドは損傷やヒビで判断しますが、損傷やヒビを内側を覗いてカーカスが見えると車検は通りません。
カーカスの見た目は白や茶色の糸のような感じなので、すぐにわかります。
引用:ブリジストン
タイヤの横をぶつけると表面は大丈夫でも中のカーカスだけが切れることもあります。
カーカスが外から見えてしまうのもダメですが、カーカスが切れても車検は通りません。
下の画像はカーカスが切れた状態です。
引用:ダンロップ
タイヤがはみ出しても車検は通る?
フェンダーから10mm以上はみ出ると車検は通らない。
正確にいうと、タイヤの中心から上下に垂直に線を引き、中心から上側が前30度、後ろ50度の範囲は10mm以上出てはダメで、その範囲外のフェンダーからは、はみ出ても車検は通ります。
黄色の部分がフェンダー、ここから10mmまではみ出しOk。
フェンダーは自動車の横最外部の部品なので、フェンダーからタイヤが出るという事はボディーからはみ出てるのと同じ事です。
少し大袈裟ですがこれがフェンダーからはみ出てるタイヤ
タイヤの磨耗を減らし長持ちさせる方法
タイヤは運転方法やメンテナンス次第で寿命がかわります。
ここではタイヤを長持ちさせるコツをご紹介します。
タイヤの空気圧を上げる
空気圧を高くするメリット
- バランスよく消耗する
- ハンドル操作が軽くなる
- 釘など異物が刺さりにくい
- 衝撃に強い
- 燃費が向上する
空気圧を高くするデメリット
- 古いタイヤはカーカスが変形しやすい
- 乗り心地がゴツゴツする
- スリップしやすい
燃費やタイヤの寿命を上げるには空気圧を高めに設定するのがオススメです。
基準の10~20%UPがオススメ
200kPsが基準なら220~240程度がベストです。
適正空気圧は運転席ドアを開けてピラーを見ると書かれています。
4輪アライメント測定
アライメントとはタイヤの角度です。
1輪ずつ、キャンバー、トー、キャスターの3つを測定して基準値に入っているか点検します。
基本的に自動車アライメントは測定できますが、トー角以外は調整できません。
トー角はサイドスリップの検査ページをご覧下さい
調整が必要なほど数値が異常な場合、どこかが変形しています。
直すしかアライメントを調整する手段はない
4輪アライメントが異常値だとタイヤの磨耗が早くなります。
ブリジストンのタイヤ館などタイヤ専門店や事故を直す大きい鈑金工場でしたらアライメントテスターがあります。
- 1万円~4万円
サイドスリップの調整
サイドスリップ検査とはサイドスリップ検査はタイヤの横滑り量を測る検査です。
地面に左右に動くプレートを置いて、その上にタイヤが乗るようにゆっくり通過させ、左右に動いたプレートの距離を測ります。
プレートが動く量が少ない方がタイヤと車にとって良い状態です。
サイドスリップは空気圧と同じくらい重要
4輪アライメントの前にまずはサイドスリップの調整をオススメします。
その理由は費用が安く、ハンドリングも良くなり、タイヤの磨耗が少なくなるからです。
詳細はサイドスリップの検査ページを参考にして下さい。
急ブレーキ急発進の運転をやめる
燃費に悪い走行はタイヤの消耗が早い
急ブレーキのタイヤの影響
- タイヤの変形
- 空気圧の減り
急発進のタイヤの影響
- タイヤ溝消費
- タイヤの変形
ブレーキ系統の消耗も早くなり、足廻りも弱ります。
エンジンミッションにも負担がかかり、燃費も悪化します。
急発進、急ブレーキは車の悪影響大
タイヤサイズ変更は車検に通らない?
タイヤのサイズ変更自体は車検影響ありません。
しかし、サイズを変えることよって他の部分が車検に通らなくなることがあります。
サイズ変更で車検がダメになる
- 外径が変わってスピードメーター誤差
- 幅が変わってアームとタイヤが接触
- 幅が変わってタイヤがはみ出る
- 外径が小さくなって最低地上高が基準以下
- 外径が小さくなってテールレンズの高さが基準値以下
- 外径が大きくなってフォグランプの高さが基準値以上
インチを変えても扁平率で外径を調整できるので、タイヤやホイール交換する時はオートバックスのようなタイヤのプロに相談して下さい。
タイヤの交換サイクル
いつも何人で乗るのか?高速走行ばかり?など乗り方によってタイヤの交換サイクルは大きくかわります。
1人乗りで街乗りが多い車
買い物に車を利用している主婦の方が、この乗り方が一番当てはまると思います。
交換サイクル目安交換タイヤ | 時期 |
フロントタイヤ | 3年3万km |
リヤタイヤ | 4年4万km |
大人数(荷物多)で街乗りが多い車
特に子供のクラブなどの送迎に車を利用する方です。
介護車両もここに当てはまります。
交換サイクルの目安交換タイヤ | 時期 |
フロントタイヤ | 2年2万km |
リヤタイヤ | 3年3万km |
1人で高速走行が多い車
主にお仕事や通勤で利用する方の乗り方です。
交換サイクルの目安交換タイヤ | 時期 |
フロントタイヤ | 4年4万km |
リヤタイヤ | 5年5万km |
大人数(荷物多)で高速走行が多い車
仕事で部品や商品を納品するようなお仕事や、現場作業車などが当てはまります。
交換サイクルの目安交換タイヤ | 時期 |
フロントタイヤ | 2年2万km |
リヤタイヤ | 2年2万km |
タイヤ交換費用の相場
オートバックスやガソリンスタンドでタイヤの特価セールをよく見かけます。
実際、ご自分のタイヤサイズを知らない方も多いはず。
ここでは簡単にタイヤの相場をご紹介しますので、参考程度に見て下さい。
自動車種類 | 1本工賃、税込み |
軽自動車 | 7000円前後 |
普通車コンパクト系 | 10000円前後 |
普通車セダン系 | 14000円前後 |
普通車スポーツ系 | 17000円前後 |
ミニバン系 | 15000円前後 |
4輪駆動車系 | 22000円前後 |
タイヤ交換の工賃相場は1本2000円で計算しています。
タイヤのメーカーや種類によって変わりますので、参考程度にして下さい。
とにかく空気圧!半年に1度は空気圧チェック
車検と一緒にタイヤ交換をすると総額が高くなるので、色々割引してくれる場合もあります。
その他にもタイヤ交換は1時間以上かかる場合もありますので、車検で預けている間に交換してもらえば時間の無駄にもなりません。
急いで交換する必要がなければ車検と同時にタイヤ交換する方がオススメです。
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