時々、テールレンズにヒビが入っている車を見かけます。
小さいヒビから大きいヒビまで。
割れていれば車検に通らない事はわかりますが、ヒビ程度でしたら車検は通るのでしょうか?
ヘッドライトでしたら、光度や光軸など明確な基準があるので、ヒビによってそれらが基準外になれば当然、車検に通りません。
テールランプの色や個数の規定、そして基準があいまいなテールレンズのヒビ、スモークなど調べましたのでご紹介します。
※ヘッドライトの車検基準はこちらを参考にして下さい。
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目次
テールランプの車検基準
テールランプの規定と基本作動
テールランプはテールレンズや尾灯などともい言われています。
その他にもテールランプはブレーキランプ、ウインカーランプ、バックランプ兼用している作りになっている事が多いので、ブレーキランプやストップランプ、コンビネーションランプとも言われます。
テールランプを簡単に説明するとポジションランプスイッチ及びヘッドライトスイッチを点灯させた時に、車の後ろのランプが赤く点灯するレンズの事です。
テールランプは後続車などに自分の自動車の存在を知らせる役目があります。
テールランプの別名称 テールランプ = 尾灯 テールランプ = ブレーキランプ(自動車の構造による) テールランプ = リヤコンビネーションランプ |
テールランプは夜間、後方から自動車の幅が確認できるように点灯する部品でなければなりません。
片側しか点灯しなければ、追い越しをかけた車がバイクと見間違えて、十分な幅をとらずに走行してしまうと衝突事故に繋がります。
自動車後方の車幅灯の役割をします。
テールランプの取付位置
車の後方、両サイドにつきます。
レンズ部分の上側が地上から2.1m以下、レンズ部分の下側が地上から0.35m以上。
レンズの外側が自動車の最外側から400mm以内になければダメです。
テールランプの使用個数
左右対象に1個ずつ。
乗車店員10人以上の車は左右2個ずつ。
テールレンズの色
赤色のみ。
夜間後方300mの位置から点灯が確認できなければならない。
光源は5W以上30W以下でレンズの大きさが15c㎡。
性能、機能
照明部は上15度、内側45度、外側80度の範囲内すべての位置から見えなければならない。
エアロパーツなど、装着している車は注意して下さい。
※保安基準ブック抜粋
テールランプのヒビや割れは車検に通る?
保安基準では著しい汚損がないこと、とあります。
簡単に言うと、ハッキリとした傷や簡単には取れない汚れの付着です。
軽い小傷や汚れは大丈夫ということですが、基準が非常にあいまいです。
これはある程度、検査員の裁量に任される部分ですが、検査員でも判断できないようですと、傷や汚れの面積等を計算して判断します。
ランプ系など見た目で判断する保安基準を検査する検査員は少し緩い判断をしてくれるので、検査員が判断できなくて検査ラインで測定する場合は、ほとんど車検に通ることはないでしょう。
検査員の判断基準 明確な基準は測定です。ここでは車検基準を感覚でご紹介します。
以上ですが、ヒビや割れから光が漏れていると車検は通りません。テールランプの車検基準は左右対称が基本なので、傷程度でも厳密には車検不合格になります。 それが安全かどうかが重要なようです。下記画像を参考にして下さい。 |
①車検に合格するテールの汚れや傷
②車検に合格するテールレンズのヒビ
③車検に合格するテールレンズの割れ
これら3つの画像の傷やヒビでしたら車検に通ると思います。
スモークテールレンズの基準
社外部品のクリアレンズやスモークレンズを使用したテールランプは車検対応品でも検査員の裁量で不合格になる場合があるので、安心できません。
車検対応の社外テールランプでよくあるトラブルが、2年後に車検に通らなくなることです。
その理由は太陽光や熱、酸性雨などによってレンズが劣化し、300m後方から確認できなくなってしまったり、赤色が薄くなって、ピンク色になったりするからです。
車検対応のテールランプだからと言って完全に信用できる訳ではないので、購入する時はアフターサービスの事を考えて連絡先や所在地がしっかりしている販売店で購入しましょう。
反射板で落ちる!スモークテールレンズ
車検対応のスモークフィルムやスモークスプレーは、テールランプに対しては基準を満たすようですが、テールランプと一体型の反射板(リフレクター)は少しでも黒くなると、基準を満たさない可能性が高いです。
※下の画像のテールランプは中央が反射板になっていて、その周りがLEDのテールランプになっています。
次の画像はテールランプとは別に反射板がついている自動車です。
反射板が別になっている自動車はスモークテールにしても車検に受かりやすいです。
反射板は正式には反射器となっていますが、反射板やリフレクターと呼んだ方が一般的です。
反射板はテールランプの基準と違って、夜間、後方150mの位置から走行用前照灯(ヘッドライトのハイビーム)で照射した時に反射して赤色に見えればOKです。
反射光は電球の明るさより見にくいので、スモークのスプレーで塗るとテールランプは見えても反射板は見えない場合が多いです。
マスキングなどで、反射板だけ塗装しないなど、加工が必要でしょう。
それ以外の対処法は、反射板を別に設置することです。
両面テープでも大丈夫ですので張り付けます。
それでは新たに反射板をつける場合の保安基準をご紹介します。
リフレクターの張り付け位置と大きさ
リフレクター(反射板)の上が地上から1.5m以下、リフレクターの下が0.25m以上の範囲内。
リフレクターの大きさは10c㎡以上で、リフレクターの外側が自動車の最外側から400mm以内に左右対象の場所に張り付けます。
バンパーでもバックドアでも大丈夫ですが、リフレクターの上10度、下10度、左右30度の範囲内から見える位置にします。
バンパーのすぐ上のバックドアに張り付ける場合、バンパーに隠れないように気をつけて下さい。
なお、その際に気をつけなければならないのが車検が通らないリフレクターが付いている時です。
スモークレンズやクリアレンズによってリフレクターが赤色ではなくなっている場合は、違法な反射板になるので、自動車に装着されていると車検に通りません。
車検対応のリフレクターにする方法 新たに付ける反射板で違法の反射板を覆い隠すように取付が出来れば大丈夫です。 テールレンズと反射板が一体型の場合は、違法な反射部分だけをカッティングシートなどで覆うなど、かなり手間がかかります。 |
最後にテールランプといったらブレーキと言うほど、テールランプと同等のブレーキランプの紹介をします。
ブレーキランプの光度、光の漏れに注意
ブレーキランプはテールランプの中に組み込まれていることが多いので、ブレーキランプの保安基準も満たさなければなりません。
【※詳しくはブレーキランプの車検基準をご覧ください】
スモークテールに改造した場合、ブレーキランプの明るさは昼間後方、100mの位置から確認できないと車検基準を満たしません。
ブレーキランプの光源が60W以下が車検基準なので、スモークにした場合、MAXの60Wに近い電球にした方が安全ですが、ヒビはさらに注意して下さい。
ブレーキランプの光度はテールランプと兼用の場合、5倍以上なので、テールランプを点灯しただけではヒビから光が漏れなくてもブレーキランプを作動させると光が漏れることがあります。
テールとブレーキでは明るさがあきらかに違うので、気を付けて下さい。
ヒビを車検に通す 軽いヒビでしたらアクリル樹脂の接着剤で綺麗に補修すれば車検に合格します。もう少しヒビが大きい場合はエポキシ系の透明な接着剤が出ていますので、試してみて下さい。 しかし、接着剤の使用はテクニックが必要で、なれないと余計に汚くなったり、逆に車検に通らない事になる場合がありますので、なるべくプロにお願いしましょう。 |