車検で有名なコバックなどの車検店では基本料金が決まっています。
しかし車検は分解整備後に必ずといっていいほど追加費用が発生します。
最初に正確な車検の見積りが出せればいいのですが、分解して点検してみないと不良箇所が分かりません。
ですので車検の見積りだけでも工賃が発生してしまいます。車検の速太郎などは車検の見積りが3000円程度かかりますが、これも正確ではなく、おおよその金額です。
結局は分解して隅々まで見ない事にはわからないので、車検整備の後半でやっと正確な見積りが出るのです。
それでも基本的な項目だけでもチェックしておけば、無駄な時間や費用を最小限に抑える事が可能です。
それでは、素人でもチェック出来る車検の項目を紹介します。
よくある車検に受からない箇所
【ヘッドライト】 明るさが足りなかったり、光の縦横の方向がずれていると通らない。明るさの確認はレンズ表面が白く曇っているとダメ。中の電球がはっきりと見えるくらいがベスト。その他に反射盤といって、電球の回りの鏡の部分が曇っていてもアウト。自分の顔が映る位綺麗でなければ車検に落ちる。方向は修理などで外していなければ問題ない。光色は白。電球が青くても光が白ならOK。光度はロービーム6400カンデラ以上、ハイビーム15000カンデラ以上が必要。※詳細 ヘッドライト車検基準
【ウインカー】 オレンジ色に点滅しなければダメ。ヒビ割れは光が漏れるとアウト。
【車幅灯】 白色。ウインカーと同じ電球を使用している場合(外車に多い)はオレンジ色も可。電球が青く見えても光が白ならセーフ。※詳細 車幅灯車検基準
【ブレーキランプ】 左右のブレーキランプと中央上部につくハイマウントストップランプ全て点灯しなければダメ。ハイマウントはLEDタイプが多く、1箇所でも点灯しない所があってもダメ。
【フォグランプ】 白色か黄色。取り付け位置の高さ基準があるので、車高を変更してある車は注意。
【ガラス】 フロントガラスに張り付けてあるドライブレコーダーやETCなどの位置が低すぎて視界の妨げになるとダメ。フロントとフロント左右はフィルムを張るとか透過率がほとんどクリア出来ない。基準は透過率70%以上、フロントガラスの上部は高さの20%範囲内だったらフィルムはOK。
【ワイパー】 ウォッシャーが出る、ワイパーが動く、ゴムが切れていないこと。後ろのワイパーは付いてなくてもOK。
【エンジン警告灯やメーター】 シートベルトランプの点灯消灯、パーキングブレーキの点灯消灯、エンジン警告灯やエアバック、ABSなど各種警告灯がキーONで点灯してエンジン始動後数秒で消えること。
【タイヤとホイール】 ナット締め付け、ホイール車検基準マーク、タイヤ溝1.6mm(スリップサインまで)以上、タイヤ強度基準以上(センターピラーに記載)、フェンダーから10mm以上の突出はダメ、タイヤの半分より下がはみ出るのはOK。
【排気ガス】 ガソリン車はCOが1 %以下、HC は300ppm以下、マフラーからの排気漏れはダメ、排気音96dB以下、横だしマフラーは斜め後ろに向けて排ガスを出す必要があり、ボディよりはみ出てはダメ。排気ガスが激しく臭い時はおそらくダメ。古い車以外は調整はないので、どこかが故障している。
【サイドスリップ】 タイヤの角度、向き。正式名称だとトーイン、キャンバー、キャスターの角度が基準値内でなければダメ。車検を受ける陸運支局の回りに調整してくれる工場がいくつかあるのでそこで調整する。
【ブレーキ】 フットブレーキとパーキングブレーキの効きが良く、ブレーキを離した時にタイヤが簡単に空転すれば引きずりはOK。制動力4.90N/kg以上。左右差が多いとダメ。
【スピード】 実際の速度40km時点とスピードメーターの誤差36km~46km以内。
【ブーツ】 ドライブシャフトブーツ、ラックブーツ、タイロッドエンドブーツ、ロアアームブーツ、スタビライザーリンクブーツ、の切れ。これは整備士に見てもらわなければわからない。
【オイルと水】 エンジン、ミッション、オートマ、CVT、デフ、ガソリン、軽油、クーラント、の漏れ。車の下をのぞいてオイルや水が滴になってなければ、ほぼ大丈夫。
車検に通らないよくある改造
- テールランプの反射板がない
- スモールランプが白以外
- ヘッドライトの色が青
- ウインカーの点滅速度が速い
- ウインカーの色が赤や白
- ヘッドライトの明るさが足りない
- 排気ガスCO,HCが高い
- 音が大きい
- 出口が横や上に向いている
- 車体からはみ出てる。
- フェンダーより1cm以上出てる
- 強度が不足している
- 車検基準マークがない
- 最低地上高が9cm以下(樹脂カバーなどは5cm以下)
- ロアアーム、アッパーアームなどが社外部品
- 板バネのブロック追加や向き変えと社外部品
- ヘッドレストモニター取り付け、ヘッドレスト取り外し
- 4点式シートベルト
- シートの取り外し
- フロントガラスにフィルム張り
- 運転席と助手席にフィルム張り
- 運転席と助手席ガラスが開閉しない
- バンパーなど最低地上高9cm以下になる
- 車体の長さや幅、重さが変わる
- ライト系が隠れて見にくくなってる
- 頑丈に固定されていない
車検に通らない時にやること10個
今まで紹介した、車検の通らない理由や改造の中から、ご自分で出来る対処法を紹介します。
- ヘッドライトの電球を交換している場合は高い確率で光度不足で車検が受かりません。明るく見えていても検査機器では数値が低いのでノーマルの電球に交換する必要があります。
- HIDバルブの寿命は8年位です。点灯していても明るさが下がるので車検に受からない事が多いです。LEDバルブはそもそも純正でなければ光が散乱して車検はダメです。
- 車幅灯をLEDに交換している人は手のひらに光を当てて色を確認して下さい。白なら問題ありませんが、青ですと車検に受かりません。また、切れかかってくるとチカチカと点滅しますが、こうなると交換しないと車検に受かりません。
- フォグランプは使用しない人が多いので電球が切れた状態の車が多く、最初にチェックしておきましょう。またバンパーの下についている車はローダウンすると高さが足りず、外さなければいけません。どうしても費用を抑えたい方は取り外せば車検に合格します。
- テールランプの社外品は反射板が付いて無い事もあります。無い場合はカー用品店で購入してテールランプの横か下に張り付けます。
- ブレーキランプはつかない時は電球を交換しますが、ハイマウントがつかないときは本体が故障している事があります。費用を抑えたければ取り外せば車検に受かります。
- フロントガラスと運転席と助手席のガラスは透明なフィルムでも張ってあると車検に受からない事があります。工場で剥がされると工賃が発生する事があります。
- ウォッシャーは全てのノズルから噴射され、フロントガラスに当たらなければ車検に受かりません。出ない時は細い針をノズルの穴に刺すと詰まりがとれ、出るようになります。噴射向きを変える時も同じようにノズルに針を刺して動かせば角度が変わります。
- シートベルトのランプが点灯しない時はシートベルトバックル(下の差し込む方)の赤い解除レバーを何度も押すと接触不良が解消され点灯する場合があります。パーキングブレーキランプも同様に何度も操作すると点灯する事があります。
- フロントガラスの傷は検査員によって判断が分かれます。整備工場は修理せずに交換を勧めてくることが多いので、高額修理になりやすいです。自動車ガラス店で補修すれば1万円弱で直すことが出来ます。
よくある質問